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つれづれ日記


by miyoshin848
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良かったとか悪かったとか

今日もまた東京へ行ってきました。
実は1日に祖父のお姉さんが急死してしまい、身寄りがないのでお骨を引き取りに行ってきたのです。最初は祖父一人で行く予定だったんだけど、乗り換えとかがちゃんとできるか心配だったので私がついて行くことになりました。ちょうどこっちにスーツ置いてたから良かった。
朝矯正の歯医者へ行って、それから出かけた。金町乗り換えで京成線乗って行きました。京成線に乗るのは2回目だなー。金町も初めて降りたよ。乗り継ぎがあまりスムーズにいかなくて、さらに私が降りる駅を勘違いしてたせいで結構時間かかってしまった。
12時半くらいに火葬場へ到着し、ご飯を食べてから火葬場へ。お昼食べたとこ、美味しかったけど量多かったー。ぶ厚いブリの照り焼きが二切れも出てきて、最後の方はひたすら詰め込みました。
ちょっと遅れて火葬場へ行くと、祖父の兄弟がみんな来ていた。うちは祖母の兄弟は結構みんな仲良しで、一緒に旅行へ行ったりお互いの家に遊びに行ったりってことをよくしているので、私や姉も親しくしているんだけど、祖父の兄弟はほとんど交流がない。祖父がどういう家族構成だったかも今日までよく知らなかった。祖父の兄弟は

長女 ←亡くなったお姉さん。独身。葛飾区に住んでいた。
長男 ←祖父
次男 ←千葉に住んでいる。最近遊びに来たらしい。
三男 ←西東京辺りに住んでいる。
次女 ←お姉さんの世話をしていた。

だそうです。今日はみんな夫婦で来ていて、妹さんの息子夫婦と娘も来ていた。叔父の結婚式の時(私が小2の時)に何人かには会っているらしいんだけど、私は全く記憶にないし、ほぼ初対面も同様な感じ。なので、次男夫婦に会った時、奥さんが私を見て突然ハッとした顔をして
「○○(母の名前)ちゃん…!!」
って言ってた(笑)。祖父が
「違うよ、これ孫だよ」
って言ったら
「あぁそうよね、○○ちゃんはもっと背ちっちゃかったもんね」
って言ってた。おい、そこじゃねえぞwwwwww歳考えろwwwwww昔から老けて見られることが多かった私だが、さすがにもうすぐ55歳になる母とは混同されたくないわ。でもまぁ、仕方ないか。亡くなったお姉さんには母はかなり可愛がられてたらしいから(でも、最後に会ったのは自分の結婚式の時だって言ってた)、一度も会ったことのない孫が来るとは思わないよね。後で
「あの袴のお嬢さんね」
って言われて、どうやら最近うちに遊びに来た時に私の卒業式の写真をあげたらしくて、なら最初から間違えるはずもないんじゃないかと小一時間…。てか、みんなに紹介する時に一回も「2番目の孫」って言わなかったから、多分長女だと思われてる。違うよー。

みんな集まったので、早速御遺体を焼くことに。花を入れ、お顔を拝んで御焼香をし、火葬へ。私は単なる付添なのでそこまでする必要もなかったんだろうけど、一応全部してきた。祖父は何度も顔を覗き込んでいた。私、お葬式はこれで3回目なんだけど、火葬場へ来るのは初めてだったので、なんだか不思議な気分だったな。父方の祖母が亡くなった時は、夕方までに京都へ行かなければならなかったので、お葬式だけ出て帰ってきてしまったのです。前の2回の時も思ったけど、あと何時間かしたらこの外身はなくなってしまうんだって考えたらすごく悲しくなったんだよね。今回はその無くなる直前までいたから、その思いをもっと強く感じた。炉の扉が閉まる瞬間はなんとも言えない。もう取り返しがつかないんだ、もう二度と元には戻らないんだっていう、後悔に似た感情が湧き上がってくる。同時に
「次にこういう状況にいる時は、あの棺に入っているのは祖父か祖母なんだろうな」
なんてことを、目の前にいる祖父の背中を見ながら考えてしまったよ。その時はきっと耐えられないなぁ。
前に、I股さんと喋ってた時、クローン猫の話になって、私が
「例え外見が全く同じだったとしても、中身を複製することは100%不可能なわけだから、だったら新しく猫を飼ったって同じことだ」
って言ったら、I股さんが
「確かにそうかもしれないけど、外見が同じってのは結構重要なことだと思う。祖父母が亡くなった時に、火葬場で焼かれるのを見て『あの姿形には二度と会えないんだ』って思ったら涙が止まらなくなった。人が死んで悲しいのは、その姿を二度と見られないからなんだってのが分かって、その時、人間なんてたかが魂の入れ物だけど、その存在はすごく大きなことなんだって思ったよ。人間と猫とは違うかもしれないけど」
って言っていた。その時は分かったような分からないような感じがしてたけど、今日その瞬間を目の当たりにして、彼女の言ったことが身に沁みて分かったよ。友の会の交通教室に来てくださっている方が、息子さんを火葬する時に「焼かないでくれ」と棺にすがりついて懇願したって話も思い出した。今なら、その気持ちが痛いほどによく分かる。

遺体を焼いている間、控室でお茶をいただく。妹さんに勧められてビールを飲んできました。三男の奥さんが結構お喋りな人で、ずーっと一緒に喋ってた。途中で共産党の元区議会議員の方が挨拶に来て、なぜか名刺ももらっちゃいました。つか、私もらったらマズいだろ…公務員試験落ちるぞ。亡くなったお姉さんは、共産党関係の運動を熱心にやっていたそうで、今でも深い交流があったみたい。前に交通事故に遭った時や病気になった時に入院したのも共産党系の病院だったんだって。でも遠くて、看病してた妹さんは大変だったみたい。

一時間しないうちにお骨になったので、壷へ入れることに。炉から出てきたお骨は、きれいに焼かれていました。なんだか棺と骨を中で交換しただけって感じ。骨の量が多くてビックリした。病気でずーっと薬を飲み続けてる祖母はこんなに骨残らないだろうな、とか考えてたよ。隣の台へ移動し、壷へ入れる。初めてお骨の壷入れやったよ。骨の量が多くて入りきらないので、係の人が箸でガシガシやって崩しながら入れてた。蓋をして布をかぶせて総をつけて、おしまい。
ロビーでいくつかの袋を重ねて入れて、帰ってきました。駅まで次男が車で送ってくれた。

帰りは電車の乗り換えが割とスムーズにいき、思ったより早く帰ってこられた。お骨が結構重かったので私が持とうと思ったら、祖父が
「重くても頑張って持って帰るよ」
と言っていたので、祖父の気持ちを尊重して持ってもらいました。なんだかんだ言っても実の姉だから、やっぱり自分の手で持って帰りたかったんでしょうね。17時過ぎくらいに家に着いた。

--------------

今回お骨を引き取りに行ったのは、誰も引き取り手がいなかったからなのです。別に祖父が長男だからとか、実家を継いでるからとかいう理由ではない。最初は誰も引き取ろうとしなかったので、散骨してしまおうかという話になっていたらしいんだが、さすがにそれは可哀想だということになって、うちの祖父が引き取って両親の墓の傍にでも埋めてやることにしたそうです。なぜ誰も引き取り手がいなかったのかと言うと、このお姉さんという人はかなりの厄介者で、みんなから疎まれていたらしい。お姉さんが亡くなって、「死んで良かった」って思った人はいても、悲しんだ人は多分いない。そんななので、お葬式ももちろんやってません。遺体はずっと火葬場の霊安室に預けてあったんだってさ。
母の話によると、すごく頭が良くて、周りの集落では知らない人はいないくらい優秀な人で、でもプライドもすごく高い人だったので、妹を連れて東京へ行ってしまったんだそうです。東京へ行ってからも活躍していて、著名人とも知り合いが多かったんだって。うちの母は昔から演劇や歌舞伎が大好きで、よく東京へ遊びに行っていたのですごく可愛がってもらって、もしそういう方面に興味があるなら有名な作家の先生を紹介してやるよ、なんて言われたこともあったそうな。共産党関係の政治活動もさかんにやっていたり、小さな工場を経営したりしていたらしい。でもその工場が倒産してからは、生活保護を受けながら遊び歩いてその日暮らしの生活を続けていて、面倒を見てくれていた妹さんにも一円もあげず、サラ金から金を借り歩いていたみたい。住んでいるアパートも、結構いいとこだったらしいしね。もういい年なのに見栄張って金使いまくって、貯金は0だったって。亡くなった日も、友達と飲みに行って帰ってきて、お風呂に入ってる時に倒れてそのまま逝ってしまったそうです。一人暮らしなので、近所の人が気付くまでずっとお風呂に浸かっていたらしい。私、3年の時に法医学の授業で風呂場で急死した死体(死後3日くらい)の写真見たけど、結構悲惨だったよ…浸透圧とかの関係で体内のものが出てきちゃってたり。亡くなってからは、一応変死で事件性があるので司法解剖に回ったそうです。死因はすぐに特定できないけど、おそらく心筋梗塞か脳溢血だろうとのこと。警察が立ち入り調査してる時に、共産党関係の人たちが手帳とか書類を持っていったらしいよ。多分党内の機密情報とか書かれてるとマズいからなんだろうけど。
昔、妹さんが愛想を尽かして面倒見るの嫌になったので、ある日突然うちの祖父母のとこへ荷物持ってお姉さんが来たことがあったらしい。祖父はそれは困るって追い返したらしいんだけど、もしその時断らずに居座られたら、きっとうちの祖母はとっくに死んでたな(苦笑)。祖母は本当にお姉さんのことを嫌っていて、今回も
「やっと死んで良かったよ」
って言ってる。

死んで良かったかは分からないけど、入院して要介護生活とかにならなかったのは良かったと思う。他の兄弟に散々迷惑かけて生きていたので、最後くらいはさっぱり終わらせるのが、せめてもの償いだと神様が思ったんでしょうかね。


そういや、祖父の上の弟が祖父にすごくソックリで驚いたー。兄弟みんな似てるけど、特にソックリ。あまりに似ていて、勝手に親近感を持って見ていたよ。この人はお姉さんと違って堅実な生活をしているみたい。自営業だって。あ、うちももちろん堅実だけどね(笑)。祖父は
「あんちゃん歩くの速いなー」
って言われたらしいよ。そりゃ去年くらいまで現役で農業やってた人は違います。下の弟はちょっとお姉さんに近い感じがした。そのせいか、祖父・次男・三男の中では一番年取って見えたわ。そうそう、次男の乗っていた車がマニュアル車だった。新しい車なのに、いまどき珍しい…。でも年寄りはオートマよりマニュアルの方が安全だって言うよね。踏み間違えても動かないから。
by miyoshin848 | 2008-02-05 21:06